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白糸刺しゅうの技法 ドロンワークとは?

白糸刺しゅう

2023.10.02

ドロンワークは白糸刺しゅうを代表するステッチです。今日はドロンワークとはなんぞや?ということについて学んでいきましょう。

ドロンワークの意味

ドロンワークは英語でDrawn thread work (糸が引かれた刺しゅう)です。drawnwork として一語として使われるときもあります。

【糸が引かれた=布から引かれた】ということなので、布から織り糸を抜いて刺す刺しゅうのことをドロンワークといいます。

日本だとドロンワークというとヘムステッチや結びかかがりなどのドロンワークが一般的ですが、フィレレースみたいなものもドロンワークになります。

ドロンワークは、布から織り糸を抜いたり、切ったりしてできたスペースに刺す刺しゅう全般のことを指すと覚えておきましょう!

ドロンワークの種類

一番最初に思い浮かぶのが、こんな感じのドロンワークでしょう。

布から横糸だけを抜いて、布の縦糸と刺しゅう糸で模様を作ります。ヘムステッチ、結びかがり、すくいかがり、お花かがりなどいろんなステッチがあります。

上から、ジグザグヘムステッチ、すいかがり、お花かがり、結びかがり、ダーニングかがりです。

小さいものであれば7mm分くらい横糸を抜いてスペースを作ると良いと思います。大きいものは1.5cm~2cmで作るとバランスが良いです。もちろん5cmでも10cmでも大丈夫です!

ドロンワークは横に配置されることが多いのですが、縦に配置してみました。縦でもかわいいですよね〜。

これもドロンワークです⇩これはヘデボのドロンワークです。縦横2本ずつ織り糸を抜いて、七宝かがりやダーニングステッチで模様を入れます。

こういうタイプのドロンワークはシュバルムなど他の白糸刺しゅうにも見られますが、枠を作るときの針運びが微妙に違います。

図案はクロスステッチの図案が使えるので、意外と自由度が高いです。アルファベットでも数字でも、モチーフでも何でも刺せるし、大きさも小さくワンポイントでもいいし、1mとか大きなものでも作れるし!

この枠を作るのがすごく単調な作業なので、大きな作品を作るのはちょっと尻込みしてしまいますが、いつかは作ってみたいな〜なんて思います。

ドロンワークを刺すための材料

ドロンワークは目が粗めの布でも細かい布でも刺せます。

初めて刺すときは、28カウント〜32カウントくらいのカウントの布をお勧めします。粗すぎるとボロボロしてきてしまうのですが、目が詰まりすぎていると抜くのも糸始末も大変なので。

40カウントなど目の詰まった布にドロンワークを刺すのもとっても素敵です!目の詰まった布とドロンワークのコントラストがしっかりでるので、ドロンワークが目立つんですよね。ドロンワークのサンプラーなどドロンワークを目立たせたいときは、目の詰まった布を使うと良いです。

逆に布とドロンワークを馴染ませたいときは、目が粗い布を使うとステッチが布に馴染んで一体感がでます。

布を選ぶときは、どんな作品を作るのか、どんなふうに仕上げたいのかを考えてからイメージにあった布を選ぶとよいと思います🎵

糸はアブローダーやパールコットン、レース糸を使います。25番糸の2本取りとかでも良いのですが、2本の糸がずれてきてしまって変な輪っかができてしまうこともあるので、1本で刺せる糸を使うのが良いです。

レース糸の70番などで刺すのも可憐で素敵ですよ〜。アブローダーよりパールコットンなどヨリの強い糸のほうが刺しやすいかも?!ダーニングステッチはアブローダーで刺したほうがきれいなので、刺すステッチや刺す分量によって糸を使い分けると仕上がりがきれいな作品ができます。

ドロンワークのおすすめ本

西須久子先生のドロンワークの本がお勧めです。

オールカラーで手順が載っているので、初めて刺す方でもわかりやすいと思います。

さすがの文化出版で本のデザインや作品のセンスも良くて、2009年初版の古い本なのに全然古さを感じないのです!

宣伝になりますが、私の本にもドロンワークの刺し方が載っています。

よかったら見てみてください。

ドロンワークの基本の「ヘムステッチ」を習おう

ドロンワークの中で一番基本的なステッチはヘムステッチです。

ヘムステッチは、クロスや巾着など手縫いで刺しゅうの作品を仕立てるときの縁で必ずと言っていいほど出てくる1丁目1番地的なステッチなのです。

刺しゅう用のカウントリネンであれば、横糸を1本だけ抜いてヘムステッチを入れるだけでもドロンワーク感が出ます。

カウントリネンでなくても、横糸が抜ける布であれば刺すことができます。2mm分くらい横糸を抜いてヘムステッチを入れるだけでも十分ステキです!フランス刺しゅうやクロスステッチの作品のお仕立てにも使えます。

ヘムステッチは裏から刺すのが一般的なのですが、私はヘムステッチを表側から刺すことも多々あります。お仕立てやドロンワークの縁を作るときなど、目立たせたくないときは裏から刺しますが、目立って良い時は表から刺しちゃいます!表側に出るステッチもかわいいので、私的にはリバーシブルなステッチです。

このドロンワークの1丁目1番地であるヘムステッチを学ぶ無料の動画講座があります。上の画像のコースターを作る講座内容になります。

完全に無料なので、ご安心くださいね。材料、布の下準備、ヘムステッチと3回に分けてメールで講座をお届けします。動画講座以外にも、白糸刺しゅうや刺しゅうに関するちょっとしたトリビアも一緒にお届け✉️このトリビアが面白かった〜という感想もたくさん頂いています。

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