自己紹介:私と白糸刺しゅうの出会い
白糸刺しゅう
2023.05.19
デンマーク在住の刺しゅう家、パントン久美子です。
白糸刺しゅうというヨーロッパの伝統的な刺しゅうを刺しています。
もともとは、フランス刺しゅうを刺していたのですが、白糸刺しゅうに出会ってからは白糸一筋です。白糸刺しゅうについての詳しいことは、長くなりそうなので別記事に書きます。
私と刺しゅうとの出会い
私が刺しゅうと出会ったのは、2008年8月のことです。
本屋さんで偶然見かけた佐藤ちひろさんの刺しゅう本に、ハートをワシヅカミにされました。
それまで刺しゅうというと、小学校の家庭科の授業で習ったようなダサいイメージしかなかったのですが、佐藤ちひろさんの本の図案はすごくかわいくて色使いも素敵で、私が思っていた「刺しゅう」とは別物のように見えました。
それまで刺しゅうになんて1ミリも興味がなかったのに、その日から刺しゅうが大好きになってしまい、刺しゅう留学も行き、刺しゅうを仕事にしているので、人生って何が起こるかわからないものですね〜♡
ラッキーなことに子供の頃から手先だけは器用で、細かい作業も大好きなので、本を買った翌日にはユザワヤに行ってお道具と材料を買いそろえました。
そして、本の最後のページの作者のプロフィールにのっていたデンマークの手工芸学校のサイトにアクセスし、学校に電話をすると「翌年の申し込みがあと数日で終了する」という時でした。
急いで申込用紙をFAXで送って(時代!)、送金をして無事に入学申込完了!
書店で運命を変えた刺しゅう本に出会って、わずか数日で留学することが決定しました。
それから、留学に向け急いで独学で刺しゅうを始め、留学中は文字どおり毎日刺しゅうをする生活を送りました。
白糸刺しゅうとの出会い
デンマークの留学日記については、また別記事で書きますが、私が初めて白糸刺しゅうに出会ったのは刺しゅう留学先のデンマークです。
デンマークにはヘデボという白糸刺しゅうがあります。初めてヘデボをみたときに、「こんなに素敵な刺しゅうが存在するのか!」と体に電流が走りました!
それから、白糸刺しゅうの技法はヨーロッパ各地に存在すること、ヘデボと言っても6種類も技法があることなど白糸刺しゅうに関することをいろいろ調べるようになりました。
白糸刺しゅうで使われているモチーフにも意味があったり、その意味を理解するにはヨーロッパの歴史を知る必要があったり、白糸刺しゅうをきっかけに色んなことに興味を持つようになりました。
もちろん刺しゅうの作品を作る時間は最高に楽しくて幸せなのですが、その刺しゅうの背景を学んだり、その国のカルチャーも合わせて学んだり、語学も学んだり。白糸刺しゅうを始めてからとにかく忙しくなりました。笑
刺しゅう留学後から現在まで
刺しゅう留学をしてから現在まで、と言っても私も結構長く生きているのでさまざまなことがありました。刺しゅう留学をしたのは2009年。2012年にフランス人の夫と結婚するためにパリに移住。
妊娠、出産をこなし、2016年にソウルに引っ越し、2018年に東京に引っ越し、2021年にコペンハーゲンに引っ越しと。国をまたいだ引っ越しを繰り返しております。
新しい土地でのゼロスタートは想像以上に大変…
パントン久美子
2015年からパリで刺しゅう教室を主宰していましたが、引っ越しとともにクローズ。ソウルでは働けるビザがでなかったこともあり、専業主婦をしていました。東京に越してすぐにコロナ…。
コロナでステイホームの時間が長くなったことで、趣味の動画講座が流行り出しました。2021年にClass101から「はじめての白糸刺しゅう」という動画講座をリリース。
「白糸刺しゅうをずっと習いたかったけど近くにお教室がなかった」というお声も多く、自分で動画講座を作り始めました。
今までに、ヘデボ、プルスレッド刺しゅう、レティチェロ刺しゅうの講座をリリースしています。
白糸刺しゅうは、刺しゅうの中でも比較的玄人向けで、白糸刺しゅうの本も少ないし、お教室も少ないです。都心や中心地でないと白糸刺しゅうのお教室がないので、白糸を刺したくても学べる場所がない方のために、これからも講座の種類を増やしていきたいなと思っています。
私の講座の特徴は、本場の刺し方をお伝えしているところです。日本にいる刺しゅうの先生は、海外で学ばれた方が少ないので、日本流というかアレンジされているんですよね。
へデボも日本で出ている本をみると(佐藤ちひろ先生を除く)、なんか違うところがあったりして…。趣味で楽しむ分にはもちろん良いのですが、私の性格的に本場の正しい刺しゅうを習いたいので…。
へデボを日本で対面で習うのであれば、平石秀子先生一択です。平石先生が習われていた先生はスカルスに長くいらっしゃった先生なので、平石先生のへデボは本物です!!人気の先生なのでなかなか予約が取れないかもしれないけれど、ワークショップなどもされているので興味のある方はぜひ平石先生のインスタ をご覧くださいませ。(hedebohideko)
私のプライベートなこと
日本全国・世界中の方に白糸刺しゅうを知ってもらい、刺してもらいたい!というのが私の願いです。そして、手芸やハンドメイドの価値をあげれるような活動もしていきたいと思っています。
プライベートなことを紹介すると、(需要ないかもだけど)
横浜生まれ、横浜育ちのハマっ子です。好きなことも得意なことも白糸刺しゅうです。フランス語を長く習っていますが、万年初級レベルです。でもいつかペラペラになる予定で頑張ってます。子供は10歳の男の子が一人です。コペンハーゲンでの好きな時間の過ごし方は、夫と近くの大きな公園をひたすら歩き回ることです。
ということで自己紹介を終わります。
刺しゅうをしながら聞いていただけるようにラジオも配信しています。
よかったら聞いてくださいね↓
Voicy
リンクは再生回数が多かった手芸留学のエピソードです。